「虫にも五分の魂」
- Takeshi Kimishima
- 2 日前
- 読了時間: 2分
6月4日は「虫の日」。この日、「虫にも五分の魂」ということわざを思い出す人も多いでしょう。どんな小さな虫にも魂や意志があり、軽んじてはいけない――この言葉は、小さな存在にも尊厳や価値があることを教えてくれます。
そんなことを強く感じさせるのが、蟻の驚くべき行動です。科学的に、蟻は負傷した仲間を舐めることで傷を癒し、助け合うことがわかっています。この小さな命の絆は、私たちに深い感動を与えます。
かつて、応援団長のジャックと蟻たちとの間の心温まる不思議な交流を目撃しました。春の始まり、ジャックは庭で一匹の負傷した蟻を見つけました。動けないその蟻に寄り添い、励ますようにそっと見守るジャック。蟻も懸命に動こうとしますが、思うようにいきません。すると、どこからか二匹の蟻が颯爽と現れ、仲間を迎えに来たのです。その中の1匹が、まるで感謝を伝えるように、触覚でジャックの指をトントンと軽く叩きました。そして、三匹の蟻は揃って帰っていきました。

それ以来、ジャックの日課の朝食後の庭、まるで約束したかのように、その蟻たちが彼を待っていました。ジャックは鼻を近づけて優しく挨拶し、蟻たちも触覚を揺らして応えるようでした。この小さな交流は、信じられない心温まる奇跡のひとときでした。
しかし、その春の終わりに、ジャックは天国へと旅立って行きました。悲しみに暮れる翌日、驚くことに、玄関先に三匹の蟻が現れたのです。まるでジャックを見送りに来たかのように。私はその光景を見て、涙が止まりませんでした。
この小さな真実の物語は、命の尊さと心のつながりを教えてくれました。蟻とジャックの絆は、どんなに小さな存在でも、その魂が互いを思いやる心として、奇跡のような瞬間を生むことを、私たちにそっと伝えてくれるのです。
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