日本の実情
- Takeshi Kimishima

- 7月25日
- 読了時間: 3分
日本人の飼育放棄率が他国に比べて低い⁈
データに基づいて考察すると、確かに日本の犬猫の飼育放棄や殺処分率が比較的低い傾向にあると言えます。
日本の状況
殺処分率の低さ: 日本の環境省のデータによると、2023年度の犬猫の殺処分数は約2万頭(犬:約6,000頭、猫:約14,000頭)で、人口比で考えると非常に低い水準です。
飼育放棄の背景: 日本ではペットを家族の一員とみなす文化が根強く、飼い主の責任感が強い傾向があります。
文化的要因: 日本では、ペットを手放すことに対する社会的なスティグマ(恥の意識)が強い場合があり、これも飼育放棄を抑える要因となっている可能性があります。
他国との比較
アメリカ: アメリカでは、ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)の推定によると、年間約670万頭の犬猫がシェルターに収容され、約150万頭が殺処分されています(2021年データ)。人口比でみると、日本の殺処分数(人口約1.25億人で2万頭)に対して、アメリカ(人口約3.3億人で150万頭)はかなり高い割合です。ただし、アメリカはペットの飼育頭数自体が非常に多く、野良猫や放棄されたペットの問題が都市部で顕著です。
ヨーロッパ: 例えばドイツやスウェーデンでは、動物福祉に関する法律が厳格で、殺処分はほぼゼロに近い国もあります。特にドイツでは、ペットの登録制度や飼い主教育が徹底されており、飼育放棄そのものが少ないです。ただし、こうした国々でも、保護施設への収容数は日本より多い場合があります。
途上国: 一部の発展途上国では、野良犬猫の管理や動物福祉の意識が十分に浸透しておらず、飼育放棄や野良動物の数が非常に多い場合があります。これに比べると、日本の状況は明らかに良いといえます。
注意点
データの限界: 飼育放棄率の正確な比較は難しいです。国によって「飼育放棄」の定義やデータ収集方法が異なるため、単純な比較は誤解を招く可能性があり、例えば、日本では飼い主がペットを直接シェルターに持ち込むケースが少なく、飼育放棄された猫が野良猫として殺処分数に含まれる場合があります。
地域差: 日本国内でも、都市部と地方ではペット飼育の意識や環境が異なり、放棄率に差がある可能性があります。
隠れた問題: 日本では飼育放棄が少なく見える一方で、劣悪な環境での多頭飼育崩壊や、ペットショップでの過剰繁殖、里親詐欺などの問題も存在します。
結論
日本のペット飼育放棄率は、文化的背景や法制度、動物愛護意識の高まりにより、欧米や途上国の多くの国と比較して低い傾向にあるといえます。特に、既に殺処分を行わないドイツや北欧諸国のような動物福祉先進国に近い水準ですが、ゼロでは無く、同様に飼育放棄自体は少なくても、保護動物の選択率が低いために、殺処分が今も続いています。
Grokより
その為、単に犬猫が新たに飼い始める場合に、その選択を保護動物を迎える社会への啓蒙により、他の国よりも容易に殺処分を無くすことが可能と言えます。







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