冬至の「猫の年取り」とは?
- Takeshi Kimishima

- 13 分前
- 読了時間: 2分

冬至の**「猫の年取り」**という言葉、とても風情があって素敵ですよね。
実はこれ、厳密には「冬至」その日の行事というよりは、冬至から始まる寒い時期(特に旧正月の2月1日など)に東北地方を中心に見られる**「猫に感謝し、厄を払ってもらう」**という珍しい風習を指すことが多いです。
なぜ「猫の年取り」と呼ばれるのか、その背景には大きく3つの意味があります。
1. 厄落としの「身代わり」としての猫
昔、猫は人間のそばに寄り添って寝ることから、**「飼い主の厄(悪い気)を吸い取ってくれる存在」**だと信じられていました。
• 人間が新しい年を迎える前に、自分の厄を猫に託して清めてもらうという意味を込めて、猫にも「年取り(お祝い)」をさせたと言われています。
• 「猫を撫でることで汚れを払う」という考えから、猫を**「撫で物(なでもの)」**と呼ぶ地域もありました。
2. 「ネズミ除け」への感謝
かつての農家にとって、冬に蓄えた貴重な食料や、春に使う種籾(たねもみ)をネズミから守ってくれる猫は「守り神」でした。
• 厳しい冬を越すために、猫にも「ご馳走(魚など)」を与えて、**「今年も家を守ってくれてありがとう、来年もよろしく」**と労うのが「猫の年取り」の儀式的な側面です。
3. 二度目の正月(2月1日)の行事
東北地方の一部では、2月1日を「二度目の正月(事始め)」とし、この日を**「猫の年取り」**や「犬の年取り」と呼ぶことがあります。
• 人間が正月の祝膳を下げるタイミングで、ペットの猫にも同じようにお膳を作って食べさせる、という非常に温かい風習です。
冬至は「一陽来復(いちようらいふく)」といって、運気が上昇し始める日です。大切なパートナーである猫ちゃんと一緒に、美味しいものを食べて暖かく過ごすこと自体が、最高に縁起の良い「年取り」になりそうですね。







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